Great-Era-era
休日の朝、今日は午前指定で荷物が届くので待っていた。米5キロ。
5キロという響きだけでたいへんわくわくした。
先輩に連れて行ってもらったお店で食べた、チーズの上にはちみつをかけて食べるピザの味が忘れられない。トーストを焼いてチーズとはちみつをかけて食べてみた。はちみつしみしみ。
先輩にお土産でもらったコーヒーも淹れた。わたしはブラックだとお腹が痛くなるので、ミルクたっぷりで。
昨日の夜ゆでた卵も食べた。ゆで卵って冷蔵庫に入れてたらどのくらいもつんだろう。あと4個あるんだけど、殻剥いて味玉にしといたほうがいいかな。
なんか、ちゃぶ台の上のこの景色がとっても貴重だなと思った。はちみつのボトル、クレイジーソルト、卵の殻、昨夜書いた日記の紙切れ、ペン、一つ一つに思い入れがある。全然映えないけど人に見せたかった。
お金ないなりに楽しく生きねばならん。なんか、突然気づいたけど金銭感覚の合わない人と一緒にいると苦しいな。色々考えてしまう。人と人が違うということは、いいとか悪いとかじゃなくて、ただ当たり前の事実としてそこにある。事実を評価しないこと。してもいいけどその感情に振り回されないでいけるといいよね。
米が来た!!5キロって意外とちっちゃいな。けど米は炊いたら増えるから。だいぶ食べられるな、やったー!ピースピース✌️
伝票にサインして渡したら、宅配の人がわたしの目を見て「おおきに!」と言ってくれた。すばらしい仕事だ。
大きなことから小さなことまで、やることが溜まっていた。朝起きてから今まで、洗濯機を3回も回した。布団カバーとかトイレマットとかキッチンマットとか薄い方のカーテンとかまで洗った。しかもすぐ干して、アイロンが必要なものにはアイロンもかけた。なんなんだ、偉すぎる。偉時代の幕開けである。
朝起きた瞬間から夕方までずっと細々とタスクをこなしているんだが終わらん。しかし確実に部屋は綺麗になってきて、生活の立て直しという感じがして、やっぱり偉時代だ。
ルーを使わないでカレーを作った。チキンレモンカレー。スパイスとはちみつとヨーグルトとか入れるんだよ。またはちみつ摂取してしまった、大丈夫かな。
引っ越してからずっと引きずってた丈の合わないカーテン、ミシン持ってないから手縫いした。1時間以上ちくちく縫っていた。偉い、偉いなあ。それでやっと片方だった。もう1枚縫う元気は残っとらん。
最寄りの駅から主要駅までわざわざ電車に乗って行って、定期の更新をした。半年定期だから、つまりは働き始めて半年が経つわけだ。感慨深い。
行きも帰りもぼーっとしていた。スーパーに寄って食材を買った。レジで金額を言われたのにお金を出すのを忘れて突っ立っていて、店員さんに怪訝な顔をされてしまった。すみませんぼーっとしていました、と言ってお金を払った。家までの道、スーパーの袋をぶらさげて歩きながらやさしい音楽を聴いていたらじわじわと涙が出てきて、そのまま泣いてしまった。悲しいとか切ないとかそういう感情ではなく、疲れたな、と思った。ひとりで必死に暮らしていくことにくたびれた、けどこの道を選んだのもわたしだしこれからもずっと選び続けていくんだろうな、いいも悪いもなくただ当然に。
疲労とホルモンへの敗北を感じた。
自分の使っている洗剤が、洗濯機のすすぎは1回でよいやつだということに長い間気付いていなかった。最近ようやく気付いてすすぎ1回コースにしてみたら思いのほか早く洗濯が終わってびっくりした。すごいなすすぎ1回。これまで気付かないまま2回すすいで無駄にしてきた時間と水のことを思ったが、落ち込みはしなかった。
週が明けた。
いつもの川に、カメがいなくてカモがいた。カモはいつから渡り鳥でなくなったのか。ちょっと遠くで魚が跳ねた、大きいやつ。あと橋を渡る自分の影が、ゆらゆらと水の中を同じ速さで歩いていた。夏休みに友人と橋を見に行ったときに撮った写真のことを思い出したりした。
景色が見えるから、まだわたしは大丈夫、大丈夫と思った。
こうやって暮らす。