2019-01-01から1年間の記事一覧
いちばん悲しかったことについて、いちばん好きだった人に話したときのことを書く。もう話したことがあったけれど、何度でも聞いて欲しかった。 わたしにとって大事な人が、常識的に、というか、一般的に良しとされない言動をしたのだった。わたしは、それは…
そういえば前の冬に人と飲みながらカニバリズムの話をした。おいしいかは別として、形状的に耳が1番食べやすそうという結論になった。次の日耳が腫れた。 わたしは何故かくたびれると耳が腫れる。リンパか?よくわからん。ある時あまりに痛くて耳鼻科に行っ…
子どもの頃にピアノを習っていて、毎日ちょっとだけずつ練習してたんだけど、部屋の角にアップライトのピアノがあって、その前の壁に絵がかかってたんよ。たしか花瓶に生けられた花の油絵だった。ちょっと黒っぽい色彩とかぼこぼこした表面とか、金色のいか…
休日の朝、今日は午前指定で荷物が届くので待っていた。米5キロ。 5キロという響きだけでたいへんわくわくした。 先輩に連れて行ってもらったお店で食べた、チーズの上にはちみつをかけて食べるピザの味が忘れられない。トーストを焼いてチーズとはちみつを…
わたしは普段あまりかかとの高い靴を履かないが今日はたまたま履いて出かけた。廊下を歩くとカツカツいう。女の歩く音である。わたしは足音をできるだけ鳴らしたくないのでカツカツいうのが気に入らない。まあ足音が鳴ること自体はいいとして、足音だけで女…
街のお店に立つペッパー君は電源を切られてうなだれていることが多い。珍しく顔を上げて、お腹のディスプレイを光らせているペッパー君を見た時、「ペッパー君が生きてる!」と思った。 弱ったとき近くに自分より弱っている人がいるとそれを感じ取って無意識…
帰省ラッシュの新幹線は混みすぎて通路までいっぱいで、降りることすら困難に思えた。降りるとき「降ります!」「わたしも降ります」「あ、わたしたちも降ります、前の人たちも降りるみたいです」みたいな会話があって、みんなで頑張って降りましょうねみた…
ある朝、野良プードルがいた。そんなわけないだろうと思うかもしれないけど、ほんとにいたんだ。駅までの道の途中、人間と一緒じゃなく、プードルだけがとぼとぼ歩いていた。わたしがじろじろ見たらこっちを見上げてきて目があった。 よく見ると赤い首輪をし…
帰り道、わたしの目の前ですれ違ったおばちゃんのチャリと、それにぶつかりそうになったお姉さんのスカートがまったく同じ色だった。パステルのむらさき。 親しい人たちに自分の生活空間を見せたいという願望があるということにふと気づく。具体的には、わた…
ご飯食べた後強烈に眠くなるが、頑張ってお風呂に入ってえらい。 お風呂に長いこと浸かって喉が渇いた。タオルを被って冷蔵庫からサイダーの瓶を取ってきてまた湯に浸かる。手が濡れていてサイダーの蓋がなかなか開かない。あ、多分こういう時間。 ひとのこ…
電車で爪楊枝をくわえたまま立っているおじさんがいた。うける。わたしは口に棒状のものをくわえたまま移動してはならんと教えられ(歯ブラシ、キャンディーの類)、それは転んだ時喉に刺さると死んでしまうからで、しかしこんなに揺れる電車の中でおじさんが…
世界はわたしに影響されずそこにある、わたしが世界をどう捉えるかということだけが、わたしにとって自由にできることであると思う。 出会いと別れの春である。非日常が苦手だから、この春も日常を取り入れないとやってられない。最後のナントカ の合間を縫…
ここのところ続けて友人の誕生日を祝った。慣れないことをするので初めは気が重かったけれど、やってみると楽しかった。楽しかったというか、なんかハッピーになった。 人にプレゼントを用意するときって、その人のことを考えるから、愛の再確認という感じで…
リュックについている豚鼻、人は死に続けるのに地球はお墓で覆われないこと、鼻からも口からも息を吸える、六甲山に猪はいるが熊はいない、顔の中で鼻はでっぱっている、一粒180円もするキャラメル、うさぎはどんな風に鳴くんだろう、恋人に日記を読まれても…
朝起きたとき外を見て咄嗟に「曇天だ」と思った。どんてん。曇っているとか天気が悪いとかではなく1番に曇天という言葉が浮かんだのは曇天という語彙を最近獲得したためである。晴天とか雨天はよく聞くが曇天はあまり聞かないような。 前に「いななく」につ…
平成最後のナントカ、という表現には飽き飽きしたと誰かが言っていた。わたしは飽きたとは思わないが、そもそも平成最後というよりも学生最後の年という感覚の方が強い。 年が明けた。 今年初めてのナントカ、というのはなんだかわくわくしていい。今年初め…