歩きスマホ類似状態
わたしの前を犬が歩いていた。そしてその犬の前を飼い主が歩いていた。わたしは犬を見、飼い主はスマホを見ていた。犬は振り返ってわたしを見たが飼い主は振り返らなかった。
歩きスマホは一般的によくないこととされているが、わたしは飼い主に気付かれずに犬を眺めることができるので今日ばかりはありがたいと思い、ぷりぷり歩く犬を見つめながら少し後ろをついて歩いた。
人が行き交う道で人にぶつからずにまっすぐ歩く秘訣は、人の真後ろを歩くことだと思う。まあ今は人というより、人の後ろを歩く犬の後ろ、だが。
などと考えながら歩いているうちにわたしは、犬に気を取られすぎたあまり周りが見えておらず、柱にぶつかりそうになった!
っぶねーーーー!!
スマホを注視することと犬を注視することの違いを考えた。そもそも歩きスマホの悪いところはスマホそのものではなく、一点を注視しながら進むことで周りに気を配れなくなりぶつかる危険性が高まることであろうから、そういう点でいえば対象がスマホだろうが犬だろうが同じじゃなかろうか。
わたしは歩きスマホ類似状態にあったわけだ。
反省した。