ものはためし

書く訓練、備忘録

かなりよかったことたち

わたしがたまに思い出して元気が出ること。

 

親戚の小さい女の子とお嬢様ごっこをして遊んだとき、静かにしないといけない場所だったのでひそひそ声で「お嬢様、ディズニープリンセスの中で誰がお好きですの?」と聞いたら向こうもひそひそ声で「ラプンツェルとアリエルですわよ」と答えてくれたこと。その子は会うときたいていプリキュアのドレスを着て遊びに来る。いわゆる晴れ着というやつなのか。普段も着てるんだとしたらそれはそれでかなりいい。

 

大学受験を控えた高3の冬の夜、帰宅途中にふと思い立って近所の寺の前に自転車を泊めて空を見上げた。満月が空の真ん中の少し東寄りで光っていて、その前をたまたま横切った飛行機の影が満月を背景に浮かび上がったこと。なんとなく「受かるかも」と思った。

 

「もういいかーい」「「「「まあだだよ」」」」という子どもたちの声で昼寝から目覚めたこと。それだけまとまった人数が一斉に答えるということは、うちの真下が出発点だったようだ。そのあと声は散らばっていった。音から察するに笛を吹きながら逃げていく子がいて、そんなことしたらすぐ見つかるだろうと思ったが、かくれんぼや鬼ごっこは早く見つかった方が面白いもんな。

 

前の年末、帰省したが実家のメンバーは皆出かけたり早く寝たりして、なぜか兄と2人だけで年越しの瞬間を迎えたこと。ホルスト組曲惑星の木星を0時0分0秒ぴったしに終わるよう演奏するのを生中継する、という謎演出のテレビ番組を2人で観た。今思い出しても訳がわからないが、なんとなく楽しかった。

 

流れる水が好きなので川を見下ろしながら橋を渡っていると、推定1メートルほどの大きな魚が跳ねた。橋を渡る人は多かったが、川を見下ろしていたわたしだけがそれを見たと思うとホクホクした。

 

自粛期間中に思い立って家の中の色々なものを洗った。カーペットとかでかいぬいぐるみとかごつい毛布とか、普段なら自分じゃ洗わないような面倒なものたち。枕くらいの大きさのぬいぐるみをじゃぶじゃぶ洗ったとき、水をしっかり吸ったそれを持ち上げると、まるで生きているかのようにずっしり重かった。思えば生き物の身体の半分以上が水であるから、確かにそのぬいぐるみは生き物の組成に近づいていた。これはどちらかというと、面白いよりもぞっとした。

 

味噌汁を作って飲んだら麦みたいなのが入っていて、こんな材料入れた記憶ないのだが一体どこから湧いた!?とかなりドキドキしたところ、そういう味噌だったこと。麦味噌というやつ。

 

ね、いいでしょ。特に大きな出来事ではないけれど、なんとなくずっと忘れない気がする。