ものはためし

書く訓練、備忘録

じゃらじゃら

帰省ラッシュの新幹線は混みすぎて通路までいっぱいで、降りることすら困難に思えた。降りるとき「降ります!」「わたしも降ります」「あ、わたしたちも降ります、前の人たちも降りるみたいです」みたいな会話があって、みんなで頑張って降りましょうねみたいな雰囲気になってなんか面白かった。いざ駅に着くと意外とすんなり下車できた。多分その後に乗り込む人たちの方が大変だっただろうな。

日帰り旅行。橋を見に行った。子どもたちが川遊びをしていて、尻餅をついた子が「パンツが濡れた!」と絶望しており、確かに着替えがなかったら絶望するよなと共感しつつも微笑ましいと思った。

バス停に並んでいて、ぞろぞろ乗り込む時に下を見ていたら、誰のものか、道に小銭がじゃらじゃら落ちていた。それで思い出したのだが、先月旅行に行った時にも小銭がじゃらじゃら落ちていたな。お風呂屋さんのトイレで拾った。受付の人に届けるとき、「いっぱい落ちてました!」と言ったら「いっぱい落ちてました…?」とおうむ返しされた。確かにその表現は変てこであった。

ひとりでいるとき大抵連想ゲームをして色んなことを思い出している。良かったことも嫌だったことも満遍なく思い出す。わたしは過去に執着しているのかもしれない。けれど全てのことを思い出すわけではなく、思い出さなかったことは思い出さなかったことにすら気付かないで忘れていくのであり、そのことに安心する。

帰省から戻り都会の景色を見たとき、高いビルが立ち並ぶ風景に思わず「これだこれだ、落ち着く」と思い、ついこの間まで「ビルが多すぎて怖い」などと言っていた自分を思い出してうひゃーと思った。思う思うばかりだな。

帰省してる間に冷蔵庫に置き去っていたほうれん草があった。戻ってきたら案の定しなびていた。しなびると分かっていながら置き去ったわけだ。大丈夫なところだけ選んで味噌汁にした。美味しい。美味しく食べられてよかった、よかったね。

9連休もしてしまったので明日から仕事だなんて信じらない。自分が仕事に就いているということ自体信じられない。夢だったらどうしよう。明日出勤して、わたしのデスクがなくなってませんように。