ものはためし

書く訓練、備忘録

水面/クリスマスが今年もやってくる

朝いた水鳥たちが夜もいた。水鳥がいると嬉しい。

水面ってほんとうに綺麗だよな。朝日を浴びているところもよし、夜の光の反射もよし。水鳥が滑るように進んでいき、そのあとの水が割れる様もよし。どういうわけか水鳥が遠くに向かって泳いでいくのを見るとき、なぜかよい方に進んでいるという気がする。方角がどうとかいう具体的なことではなく、もっと抽象的に、よい方へ。

水面という言葉も綺麗だ。みなも。漢字にするのとひらがなにするのとでだいぶ雰囲気が変わるが、何より響きがよい。次何かに名前を付ける機会があれば、水面と名付けたい。

 

最近楽しいのは、同僚にサンタ業の進捗をたずねることである。サンタの手伝いは副業禁止の職場において唯一許されている。やり方が人それぞれで面白い。サンタの話を聞くだけでわくわくする。

わたしは今まで漠然とサンタ業への憧れを持ってきたが、残念ながらその機会はまだなく、なんとなくこれから先もないような気がしていた。とこが今年は生まれて初めて、ちょっとしたことでサンタ業に携わることができたので大変嬉しかった。ブックサンタといって、簡単に言うと寄付であるが、本屋に行って子ども向けの本を選びレジで買う、それを自分では持ち帰らず本屋に預ける。本屋がサンタに届ける。サンタが子どもたちに届けるというプロジェクトである。

子どもの頃好きだった本をいくつか選んで買った。プレゼントを選ぶとき、なんともこちらがわくわくしてしまうものなのだな。それと同時に不安もある。子どもが喜ばなかったらどうしよう。まあ知らない子どもなので、手に渡った瞬間投げ捨てられたとしてもその様子をわたしが見ることはないのだが。

サンタに参加したことを母に話すと、母はトナカイ業を検討しているとのことであった。親子だなと思った。