さようなりませんが
たまに電車に乗ると楽しい。全くばらばらな人々の「気」を吸いこむ。かなりエネルギーを使うけれど、それは後で考え事をするための種を集める作業だ。
不思議なことに、電車には必ずきれいな女性が乗っている。きれいな女性が着ているコートを眺めながら、今年はどんなコートを買おうか、変わった色がいいな、と考える。
ひとつの場所を去るということはまた、別の場所へ行くということでもある。しかし色々な道具を使えば瞬時に二箇所を行ったり来たりできるし、同時に二箇所に存在するなんてこともできる。だから何なのだという話だけれど、要するにSNSは難しい。
「君がいない世界なんて僕にとっては意味がない」なんて、yuiは歌うけれど、自分も本当にそう思う日が来るとは思わなかった。さようなら。