ものはためし

書く訓練、備忘録

休日午後3時

太陽に向かって歩いていた。眩しいから自然と半目になる。何かの反射がまるくきらきら、小さなまるがたくさん見えた。瞬きすると動く。自分のまつげに反射した光だと気づく。皮を剥いたぶどうみたいできれい。ずっとそのきらきらを見ながら歩いた。

徒歩30分の距離は30分歩けば着くのであって、5分立ち止まれば着くのには35分かかる。誰かの家のねことか変てこな看板とか紅葉のきれいな公園のブランコとか、その道にはわたしを引き留めるものがたくさんあった。

道沿いの人々の空気。車を洗う人、散歩する夫婦、12月なのに半袖ではしゃぎ回る兄弟、並んで坂を駆け下りる2歳差くらいの姉妹、これまさに休日午後3時。