ものはためし

書く訓練、備忘録

出会えてイェーイ!2020

今年知ったもの、買ったものを書く。めんどくさくてリンクとかは貼ってないです。すみません。では早速。

 

●ぬかどこ

楽しい。おいしい。ペットみたいなものです。そして、ぬか漬けやってるだけで"丁寧な暮らし"をやっている気がしてくる。手を突っ込んでかき混ぜなくてもいい、ジッパーバッグに入ったタイプのやつにしたから手入れが楽だった。それでも一度だめにしてしまい、もう一度同じぬかどこを買った。漬けると美味しいのは、かぶ、きゅうり、豆腐。

 

●かぶ

かぶが美味しいものだったこと、知らなかった。ぬか漬けを始めたのをきっかけに、色々な野菜を試すようになって、かぶのよさを知った。具体的にいいところを挙げると、思わず撫でたくなるすべすべの表面と、ほんのり甘い味、加熱するととろとろに柔らかくなるところ。全体的に優しい感じがする。かぶが野菜の中のダントツ一位で、二位はかぼちゃかなあ。

 

●Kitri (アーティスト)

ピアノを連弾しながら歌う姉妹のユニット。友人が教えてくれた。一度聴いたら虜になってしまい、知って以来毎日聴いている。

Kitriのいいいところは、音が綺麗なところ。あと、クラシックを取り入れているところ。Kitriをかけて暮らしていると、何も変わらぬ日常のはずなのに、自分が岩井俊二監督の映画の主人公になったような気分になれる。わたし、ピアノの音ってすべての楽器の中で一番好きだと思う。その次が人の声。だからきれいなピアノと一緒に人が歌ってるのって本当にいい組み合わせでハマってしまった。「この音が好き」と気づけるのってかなり幸せなことなんだなと思った。

ところで、わたしは普段読書をするときに歌詞のついた音楽は聴かないことにしているのだが、それは歌詞と文字の言葉がぶつかってしまうからである。その点Kitriの歌は限りなく透明に近い(歌詞が観念的であることと、歌声が優しいことによる)ので、本の言葉とぶつかることがなく心地よい。そういうわけで、わたしはどんなときでもKitriを聴いた。特に、『人間プログラム』というアルバムには、後述する村上春樹の『1Q84』という長編小説を一気読みした頃にはまったので、そのアルバムは自ずと1Q84のBGMとなり、後で聴いても1Q84の世界を思い出す。ハッ。村上春樹の話になっちゃったじゃん。

 

●ヒーリングっと!プリキュア (アニメ)

今年、人生で初めてプリキュアを観た。どういうわけかテレビを買い替えて一番最初に何の番組を録画しようか、となったときにプリキュアを予約したんだけど、詳しい経緯はあまり覚えていない。5月か6月に観始めたところ、すでに今シーズンが始まって数ヶ月経っていたのにも関わらず、コロナ関係で収録の遅れが発生して最初の方の回が再放送されていたので、ありがたいことに追いつくことができた。ちなみに、この記事のタイトルになっている「出会えてイェーイ」というのはプリキュアのEDの中に出てくる歌詞です。こんなばかっぽい表現あるか!?と思うんだけどそれが非常に簡単にハッピーになれる感じでいいんですよね。

プリキュアが好きと言っても実は変身後の闘いにはあまり興味がなくて、仲間同士楽しそうにしている平和な人間シーンがいい。もう変身も闘いもしなくていいから、ずっと仲良くしてるところだけ放送してくれないかな。動物園に行ったりピクニックに行ったりするだけの。

あー、ここまで書いといてなんかアレなんですけど、仕事がキチキチに忙しかった時はプリキュアを観るために生きているというくらいの勢いでハマっていたのに、仕事が落ち着くと一気にプリキュア愛も落ち着いたのが面白かった。今も毎週観てはいるけど、そのために生きているというほどではない。なんか、ストレス発散の手段として幼児退行していたのかもしれないな、などと思った。

いずれにせよこれからも観ますが。

 

●ポチャッコ (サンリオのキャラクター)

かわいい。辛すぎるときはポチャッコの小さなぬいぐるみをポケットに忍ばせて仕事に行っていた。ポケットが怪しくふくらんでいて、周囲にバレてた可能性すこぶる高し。

 

テンピュールの枕

残業代で買った。肩と首の凝りが激しく、毎日頭痛に襲われていたわたしを救ってくれた。肩が痛いというのはどういうことだったか忘れてしまうほど改善された気がする。あと、寝るのが楽しみになった。いや、そんなの当たり前だろって思いましたか?違うよ。どれだけ日中眠くて、「帰宅したらすぐ寝てやる!」と意気込んでいたとしても、いざ夜になると起きているのが楽しくて「ヒャッホー!」となる。ところが、テンピュールの枕は夜のヒャッホー!を超えてくる。まだ寝るつもりがなくても、とりあえず気持ちいいからそこに頭をのせようと思う。そこに頭を置くために生まれてきたのかもしれないとすら思う。そして、横になるとすぐ寝てしまう。よっ!寝かしつけの達人テンピュール

考えてみると、一日の4分の1から3分の1ほどの時間横になっているわけだから、寝具に質を求めるのは当たり前なのかもしれない。なんでそんな大事なことに今まで気づかなかったんだろう!そして横になっている時間の心地よさを追求した結果、縦になっている時間のパフォーマンスも向上するからなおさらよいのだ。

マットレスとかも買い替えたいな。

 

村上春樹 (小説家)

本好きとして生きてきたつもりだが、なぜか一度も読んだことがなかった。しかしとうとう今年の初め、古本屋で出会ってしまった。(古本屋ではできるだけ、読んだことのない作家の本を買うようにしている。)

村上春樹の文章で好きなのは、あからさまな答えを書いたりしないところ。文章は分かりやすい方がよいとする見方もあるが、分かることが面白味の全てではないと思う。

今年読んだ村上春樹の作品一覧

〈長編〉

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

海辺のカフカ

1Q84

ねじまき鳥クロニクル

〈短編・エッセイ〉

カンガルー日和

東京奇譚集

・羊男のクリスマス

・猫を棄てる

村上春樹と同時代を生きていることそのものが嬉しい。三島由紀夫にはまったとき、三島由紀夫が生きていたころ既にわたしの親が生まれていたことに対する羨望みたいなのを感じたことを思い出した。好きな作家と同時代を生き、次回作を期待できるのは幸せなことだ。

 

Kindle青空文庫

青空文庫は、著作権が切れた名作を、ボランティアの人たちがデータ化して無料で見られるようにしたもの。わたしは今まで紙媒体で読むのが好きで、電子書籍には抵抗があったのだが、スマホ依存を自覚するようになり、どうせスマホをずっと見てるのなら電子書籍でも読めば有意義なのではないか、と思い始めた。実際、いつでもスマホを見てしまう理由は活字依存だと思う。瓶のラベルや広告の文字をただ読んでしまうのと同じで、文字が読めたら何でもいい。それでSNSを眺めるのをやめて電子書籍を読むようにしたところ、読書量が爆発的に上がった。

青空文庫で文豪の短編を読み漁るのも楽しい。雑誌に寄稿していたようなものはだいたい数ページしかないので、通勤電車や職場の昼休みなどのちょっとした時間に読み切ることができてよい。つまみ食いのように次読むものを選ぶのも楽しかった。紙の本だと短編は同じ作家のものがたくさんまとめられて一冊になっている場合が多く、わたしは一冊読み切ることにこだわってしまう。タイトルだけ見ていろんな作家の作品を好き放題読む、という楽しいやり方に今年初めて出会えて、イェーイ!て感じ。

 

こんなもんかな。こんなもんです。

来年もわくわくするものたちに出会えますように。

 

#買って良かった2020