ものはためし

書く訓練、備忘録

ゴメンネ=イーヨの呪い

悪いことしたら、謝りなさい。謝られたら、許しなさい。

これはみんな幼稚園とか保育園で教えられたことじゃないかと思う。先生が喧嘩した2人を捕まえて向き合わせ、「ゴメンネ」「イーヨ」と言わせるアレだ。しかし子どもは自分が悪いと思っておらず、ただ先生に怒られるのが嫌という理由で謝ったり許したりすることがあって、そういう時はものすごく棒読みになる。しかしいくら棒読みでも、ゴメンネイーヨの儀式を経ると仲直りしたとみなされる。

これはとても、へんてこりんである。

「ごめんねって言ったのに許してくれなかった」という、新たな怒り!!そもそも謝ることと許すことがなぜセットになっているのだろう。謝られても、許せなかったら許さなくていいんじゃなかろうか。ただ、許さなかったら心が狭いことになってしまいそうで、そう思われたくなければ許さねば、という新たな制約!!

ゴメンネイーヨの儀式のせいで、ただの喧嘩のときは先に謝った方が勝ちになるのだ。いや、本来謝罪と許容において勝ちも負けもないはずなのだが。私は上にきょうだいがいてよく喧嘩したが、小さいながらそういうところはずる賢くよく分かっていて、喧嘩になると相手が悪いと思っていても御構いなしにすぐ謝った。

謝っても謝ってもきょうだいが怒り続けることがあるが、そうなると私は被害者ぶって、もう謝ったけどこれ以上どうしたらいいんですか?みたいな生意気なことを言った。非常に、生意気であった。