ものはためし

書く訓練、備忘録

暮らす

先日ある人が「暮らすのが好き」と言っているのを聞いて、面白かったのでそのことについて考えていた。その人は料理や部屋づくりが好きで、そういう仕事に就きたいともいう。

少し前、病気で寝込んでいる時にずっと考えていたけれど、「生きる」と「暮らす」は全然違うね。「生きる」は病人でもできるけど、布団や狭い部屋の中で日がな一日過ごし、食べたいものも食べられず行きたい所にも行けず着たい服も着られぬようでは暮らしていると言えないと感じた。なんというか、「暮らす」というのは生きている実感だろうか、当たり前の積み重ねだろうか。

今、少し元気になった私は、丁寧に暮らしている。よく眠り、美味しいご飯を食べる。無理のない程度で部屋を片付けたり、植物の世話をしたり、洗濯をしたり、近くのスーパーに買い物に行ったり、得意じゃないけど料理にも挑戦したりして。

本当だったらサークルやアルバイト、他にも色々としたいことやしなければならないことがあるけれど、今はその体力がないから、ただ暮らすことに集中している。

もっと元気になったらもちろん、絶対に、やりたいことを全部やってやる。そして、今の暮らしの丁寧さは元気になればなるほど忙しくなって失われていくんだろう。それでいい。

だけどさ、この平和さや暮らしの喜びは、忘れないでいたいな、なんて思うよ。