ものはためし

書く訓練、備忘録

【今なら‼︎】悪夢3本無料‼︎‼︎【おトク‼︎】

怖い夢を見た。しかも3本立てである。何か不調があると悪夢を見やすいが、今日のは明らかにそれであった。

1つ目は、なぜか自分が友達のSNSを乗っ取ってしまい、そこから大きな事件が起きて警察に捕まりそうになる夢。地元のヤンキーが仇討ちにやってきたりしてひたすら怖いが、元はと言えば自分が友達のSNSを乗っ取ったのが悪いのであって、私はその仕打ちを受けるのが当然に思われた。罪悪感と恐怖でガタガタ震えながら目が覚めた。

 2つめは、高校の部活仲間と一緒に学校から競技場に移動する間に、なぜか乗っている最中なのに自転車を盗まれてしまう夢。そこで走りまわって自転車を探すのだが、その途中に前のバイト先に居た怖いパートのおばちゃんと出会う。私は大荷物で走り回るのは邪魔なので荷物をしばらく見張っていてもらえないかと頼む。パートのおばちゃんはセーラー服を着ており、彼氏と待ち合わせしていて、それがどうやら待ちぼうけを食らっているところのようで、機嫌が悪かった。そのせいで私は無駄にお説教をくらった。パートのおばちゃんにごめんなさいをして、私は急いで歩き始めた。この辺で当初の自転車を探すという目的は消えかけていた。まあそれでも狭い路地を進んでいくのだが、夢でよくあるように足が全く動かない。そこで私は壁や標識の柱を手で掴んで身体を引き寄せる方法でなんとか前に進もうとした。そのへんでだんだん、「こんなに進めないなんて、これは夢だ」と気づいて目が覚めた。

時計を見ると7:30だった。もう起きてもいい時間である。隣を見ると母がまだ寝ていた。もう一度寝るとまた悪夢を見ると分かっていたので寝たくなかった。だから目を見開いてじっとしていた。なのに、また夢を見た。

3つ目は、幼い頃の夢であった。3歳くらい。兄と一緒に風邪をひいて、布団を並べて寝ていた。兄とは6歳差なので本当はそんなはずないのだが、夢の中では兄も私と同じくらいの歳だった。そこに母が来る。母は私たちの頭をなでて、薬を飲もうねと言う。兄と私はなぜか、その薬を飲むと自分たちが死んでしまうことを知っていた。しかも家が貧困とかで、もうやっていけないので母が私たちにそれを飲ませるのであった。それも分かっていたので尚更、私たちはそれを飲まなければならなかった。兄はすんなり飲んでしまう。私の番になる。私も飲まなければと思うのだが、死への恐怖が優ってどうしても飲めない。薬を飲む前にどうしてもトイレに行きたい、と言って逃げ出す。トイレに駆け込んだ瞬間、時が流れて、私は大きくなっていた。結局薬を飲まなかった未来へ飛んだのだった。兄はいなかった。代わりに姉がいた。最初のシーンでは姉はいないことになっていたのに、そこにいた。後になって姉が生まれるというのはおかしいのだが、夢の中ではそれがありえた。家の貧困はなんとかなったようで、私は結局助かり兄は幼いまま死んだ。そして平和になってから姉が生まれたのである。めでたしめでたし。後味の悪いまま目が覚めた。

 

人の夢ほどどうでもいいものはないと常々思う。小さい頃父親が、毎朝のように自分が見た夢の説明をしてきて面倒だった記憶がある。しかも父は、夢の中でお前がこんなことを言ったぞ、とまるでこちらが悪いかのように責めてきたりしてタチが悪かった。

 夢は全て自分の頭の中で起こっている。だから自分の関心ごとのオンパレードである。つまり、多分自分が一番、面白いのだ。夢は売るほど価値がない。無料でもいらない。それを、こうして押し売りするのである。

「お買い上げ頂きありがとうございました。おおきに。またお願いします。」